世界は意外とせまい

海外を転々としており、昨年3月からコロナ禍でミャンマーでの娘と子連れ単身赴任を終えて実家に帰ってきました。久しぶりの日本の生活、バイリンガル子育て、日本や世界の時事問題など気になることをつらつらと書いています。

昔の同僚の死。

書くかどうか迷っていたんだけど、色々考えてブログに書くことにしました。

 

最近嫌なニュースが続きていますが、今月10日のエチオピア航空の墜落事故がありましたね。

 

www.bbc.com

 

アジスアベバ発ナイロビ行きの旅客機が離陸直後に墜落、乗客149人、乗員8人の合わせて157人全員が死亡するという痛ましい事故です。ブラックボックスが回収されて、フランスで解析中のようですね。日本人は搭乗していなかったみたいで、日本ではあまり大きなニュースにはなっていなかったのかもしれませんが。

 

実は、その乗客の一人に私の昔の同僚が含まれていました。知ったのはFacebook上で彼女の死亡についてのネット記事でした。私が任地を離れてから、個人的に連絡を取っていたわけではないのですが、当時職場で唯一の同い年頃の女性職員だったので、よく覚えています。

 

彼女の死を悼むことはもちろんですが、一番に考えたのは、彼女が残した二人のお子さんのことです。今はもう上の子は10才くらいになっているはず。小さな子供は母親の突然の死をどうやって受け入れていくのでしょう。

 

実は彼女、お子さんの実父とは離婚しており、違う方と再婚しています。ニュース記事によると、事故ではそのパートナーも同乗しており一緒に亡くなったそうです。

 

「Everything happens for a reason (全ての出来事には理由がある)」

 

そんな言葉が浮かびました。

 

お子さんにとっては、両親の離婚は辛い経験だったかもしれませんが、結果として、そのためにお子さんは一度に両親を失うことが避けられたわけです。彼女も全く知らずに子供を守る選択をしたのかもしれません。

 

人生一寸先は闇、って言いますが、本当ですね。私も仕事上、飛行機は週1、2回は必ず乗っているので、こういった事件は他人事ではありません。特にミャンマーでは雨季は気流が荒れてものすごい揺れることがあり、何回か死を覚悟しました。

 

やはりその時もひたすら考えたのは、幼い娘を一人残すことが申し訳ないという想いでした。こういう時って、夫のことなんかこれっぽっちも頭に上らないものですね(ナイショです)。

 

亡くなった彼女も、離陸した際には数分後に自分の人生が終わるなんて想像もしなかったでしょう。

 

生きているって、すごいことなんだと改めて思います。今、自分という人間がこの世に生きていて、周りには家族がいて、友達がいて、同僚がいて、そういう全てのことがとっても特別なことであると。

 

そういう感謝の気持ちを忘れずに、自分に与えられた人生を精一杯生きることが、その人生を全うすることなく亡くなった彼女への唯一の弔いなのだと私は思います。

 

少なくとも自分が同じ立場だったら、そういう風に願うと。