世界は意外とせまい

海外を転々としており、昨年3月からコロナ禍でミャンマーでの娘と子連れ単身赴任を終えて実家に帰ってきました。久しぶりの日本の生活、バイリンガル子育て、日本や世界の時事問題など気になることをつらつらと書いています。

自転車に乗って選挙活動をする候補者は何を訴えているのか。

今日は、選挙に行ってきました。多分、20年ぶりくらい。二十歳から人生の大半を海外で過ごしてきて、海外にいると投票も1ヶ月以上前に大使館を通じて事前申請が必要だったり、そもそもNHKも映らないし、日本の新聞も読めないしで、立候補者の選挙公約を聞いたりすることもできず、そもそも日本国内の政治のことがよく分からない。まあ、言い訳ですが、それでしばらく選挙は行っていませんでした。

 

ここ数週間、私の近所でも立候補者の選挙活動があったのですが、その中で気になったのが、市議会議員への立候補をした32歳の元市職員。市議会議員くらいだと、地元のこと、行政のことをよく知っているこうした若手の人に市政に参画してもらうのは、少なくとも素人目には良いなと思いました。でも、気になった理由はそれだけではないです。この立候補者、自転車に乗っての選挙活動していたのを近所で見かけたのです。最初見かけた時は、「あ、こういうの本当にやる人いるんだ」と思った程度なのですが、そのうち、「これって、どういう意味があるのかな」と以下の可能性を勝手に考える様になりました。

 

①環境にやさしい選挙活動のアピール

最初に思ったのは、これ。自転車だから、排気ガスを排出しない、選挙活動。でも、これはすぐに違うなと。だって、自転車の前後は、ウグイス嬢載せた(あれ、このウグイス嬢って、今も使って良い言葉でしょうか?)選挙カーで挟まれてますもん。だとしたら、はっきり言って、この立候補者の消費するエネルギーは言ってみれば、無駄ということになりますね、涙。

②顔を覚えてもらえる

自転車乗っていれば、まあ、車の中にいられるよりはまあ見かける機会も多いかも。でも、これも、別に人通りの多い道で突っ立ってた方が、効率的だし、やっぱり違うかな。しかも、自転車乗っていては、選挙演説もできなくて、政策面で有権者に訴えることはまず無理。

③「頑張ります」アピール

そこで行き着いたのは、まあ、これでしょうと。この前も「〇〇候補者が、60kmを自転車で走り、XX駅に帰ってきました〜」とウグイス嬢。意地悪な私は、「この人が60km自転車で走ったことで、世の中がどうよくなっているのか」と思っちゃいますが、でも、そんなことは関係ない。「とにかく、頑張ります」という姿勢をアピールということなのかなと。

 

で、ふと思い出すのが、選挙活動って、8、9割がた、広報戦だということ。お金がある立候補者なら、ビラいっぱい巻いたり、広報素材流したりできると思いますが、元市職員の市議会戦ではそんなに選挙費用もないだろうし、そうなると、結構自転車戦略というのは、手っ取り早くて効果的だなと。そして、今私がこうしてブログに書いている時点で、私もまんまとその広報戦略に乗っていることに気づく。

 

結論。

 

自転車による選挙活動は、市民の生活向上には全く正の影響はないが、選挙活動としては効果的かつ効率的である。

 

というわけで、20年ぶりの選挙でした。